これからの医療と医療制度・14
病院機能評価
寺崎 仁
1
1日本大学医学部医療管理学
pp.408-409
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903531
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医療評価には,「医師機能評価」と「病院機能評価」の2つの領域があると考えられている.前者の「医師機能評価」については,前号でも触れたように,極めて専門性の高い個別の医療行為の評価が含まれるため,医療の専門家である医師同士の相互評価,いわゆるpeer reviewが有効とされている.
一方,「病院機能評価」については,昭和62年に厚生省と日本医師会が共同で「病院機能評価マニュアル(案)」を作成し,病院自らがその機能を評価する自己評価方式を試行した.この病院機能評価マニュアルには,病院の活動方針などの「基本的事項」や「地域ニーズの反映」,「患者の満足と安心」,「診療の学術性」,「管理運営の合理性」の5つの領域について,合計100項目の評価事項が設定されている.そして,例えば「病院の基本方針が職員に周知徹底されていますか」など,それぞれの項目についておおむね「はい」か「いいえ」で答える方法となっている.
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