今月の主題 消化器疾患の画像診断
画像診断の応用—現況と将来
超音波内視鏡検査—上部消化管
芳野 純治
1
,
中澤 三郎
1
,
山近 仁
1
,
若林 貴夫
1
,
渡辺 量己
1
1藤田保健衛生大学第二病院内科
pp.100-105
発行日 1995年1月10日
Published Date 1995/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903463
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ポイント
●食道から胃の消化管壁は基本的に高,低,高,低,高の5層構造を呈する.
●胃癌の深達度診断には癌巣内潰瘍およびそれに伴う線維組織を考慮に入れた判定基準が必要である.一方,食道癌では壁の変化がみられた最も深い層により深達度診断が可能である.
●食道から十二指腸までの粘膜下腫瘍では,その超音波内視鏡(EUS)像の基本所見に大きな差はみられない.EUSにより壁外性圧排との鑑別や,ある程度の質的診断までが可能である.
●消化性潰瘍では深さの臨床的な判定や,難治性潰瘍・再発潰瘍の予測が可能である.
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