プライマリ・ケアのリスクマネジメント[7]
ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)後の急性膵炎
長野 展久
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科司法医学)
pp.242-245
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100083
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膵・胆道疾患の診断・治療において,内視鏡的逆行性胆道膵管造影(endoscopic retrograde cholangiopancreatography : ERCP)から得られる情報はきわめて有用です.悪性腫瘍(膵癌,胆管癌,胆嚢癌など)や胆石症の診断のみならず,閉塞性黄疸の症例では,その原因疾患,狭窄部位,程度,長さなどを的確に把握することができ,同時にEST(内視鏡的乳頭切開術)を追加することによって内視鏡的な治療も可能です1).
その一方で,ERCPは他の検査と比較して偶発症の頻度が高いことも知られており,とくに検査後に続発することのある急性膵炎が重症化すると,死亡する症例も報告されています.
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