これからの医療と医療制度・9
診療報酬改定
寺崎 仁
1
1日本大学医学部医療管理学
pp.2016-2017
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902975
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2年に一度見直されることになっている診療報酬点数だが,今年はその改定の時期に当たり,平均4.8%(医科は5.2%)の引き上げ幅となった.しかし,全体の引き上げ幅のうち1.5%については,健康保険法などの関連法規の改正を持って10月1日からの実施となる.つまり今回の改定は,春と秋の2回に分けて行われることになり,過去に例がなかったわけではないが,やや変則的な実施となる.
今回の改定内容には,いつものように「引き上げ幅が低すぎる」とか「技術料の評価が不十分である」などの指摘もあるが,甲乙2本建てであった点数表を一本化するなど,歴史的ともいえる大規模改定であったとされている.この時期になると,春に実施された改定内容が,医療の現場にどのように受け入れられたか,またその及ぼす影響などについても大体の傾向が分かりはじめており,さらには目前に迫った秋の改定についても,その詳細が明らかにされつつあるので,今月はこれらのことについて述べてみる.
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