アメリカ・ブラウン大学医学部在学日記・1【新連載】
医学部1年目の最初の必修課目“Medical Interview”
赤津 晴子
1
1スタンフォード大学病院内科
pp.2018-2022
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902976
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●はじめに
筆者は1990年から1994年にかけて,アメリカのアイビーリーグ(アメリカ東部の名門校とされるハーバード大学,エール大学,コロンビア大学,プリンストン大学,ブラウン大学,コーネル大学,ダートマス大学,ペンシルベニア大学の私立8大学)の一つ,ブラウン大学医学部に在学したが,その体験を通して,アメリカの医学教育システム,さらにはその背後にある現在のアメリカ医療のあり方をまとめてみたいと考えた.日本で医者になってからアメリカで卒後研修を受けたり,研究活動を行う日本人は多い.また日本の医学部学生が数カ月間アメリカの医学部に短期留学するケースも少しずつ増えているようである.しかし,外国人の受け入れに非常に消極的なアメリカの大学医学部に正規の入学を果たし,アメリカの医学教育を実際に中から体験した日本人は珍しいと聞く.筆者はいろいろな経緯でその珍しく,かつ貴重な機会に恵まれた.日本で医学教育を受けた経験のない筆者には,直接に日米の医学教育の比較をすることはできない.しかし,どうも話を聞いていると,筆者が受けてきたアメリカの医学教育は日本のそれとは随分違うような印象を受ける.
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