今月の主題 神経疾患の画像診断
画像診断のモダリティ—適応と限界
CT
御供 政紀
1
,
森本 耕治
1
,
宮田 俶明
1
1国立大阪病院放射線科
pp.1606-1607
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902883
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ポイント
●CTは脳神経の非侵襲的画像診断モダリティとしてMRIと双壁をなす.両者は競合より補完し合う立場にある.
●CTは頭蓋骨,頭蓋底,耳小骨など骨病変の診断ではX線写真に加えて有用である.
●CTは石灰化の評価が容易である.
●CTはくも膜下出血や急性脳内血腫の診断では他の追随を許さない.
●意識レベル低下症例,小児例,閉所恐怖症,強磁性体を有する患者や呼吸が荒い患者などMRIの適応になりにくい症例にCTが有用である.
●CT検査は簡便で,緊急症例や経過観察にも適している.
●CTシステルノグラフィは髄液の循環動態を把握するのに有用である.
●検査(スキャン)時間が短いので多くの患者を検査できる.slip ring scan方式では全頭部を12〜40秒でスキャン終了できるし,ダイナミックCTにも最適である.
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