今月の主題 閉塞性肺疾患の診断と治療
閉塞性肺疾患の病態生理
ガス交換障害と呼吸不全
川城 丈夫
1
,
岡田 泰昌
2
,
山澤 文裕
3
1国立療養所東埼玉病院内科
2千葉大学医学部第2生理学
3丸紅東京本社診療所
pp.2083-2085
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902472
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●肺気腫による呼吸不全の約30%強の症例がCO2蓄積を伴う.CO2蓄積型の呼吸不全症例の中で症例数が多い基礎疾患は肺結核症およびその後遺症であり,それに次いで肺気腫である.
●低酸素血症の発生機序としてVA/Q不均等分布が著しいこと,および肺胞低換気の関与があげられる.急性増悪時にはこれら双方が増悪し,動脈血02分圧はさらに低下し,動脈血CO2分圧はさらに上昇する傾向が強い.
●発症後5年で50%の症例が呼吸不全になり,呼吸不全になってから5年目の生存率は約50%である.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.