今月の主題 閉塞性肺疾患の診断と治療
閉塞性肺疾患の病態生理
喀痰と気道分泌
玉置 淳
1
1東京女子医科大学第1内科
pp.2064-2065
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902466
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- 文献概要
●気道分泌は粘液線毛輸送を規定する重要な因子の1つであり,COPD患者の予後にも影響を与える.
●気道分泌物は主に粘膜下腺と杯細胞由来の粘液糖蛋白と,気道上皮を介して輸送される水分より構成される.
●これらは粘膜表面においてゲル層とゾル層の2層構造を呈し,前者は粘弾性の高い粘液糖蛋白を含み,後者はその大部分が水分から成る.
●COPDでは,喫煙や大気汚染物質による気道粘膜の刺激とこれに伴う慢性炎症が気道分泌の亢進をきたす.
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