今月の主題 抗生物質の使い方 1993
抗生物質投与中に起こる問題とその対応
抗生物質投与中に出現した下痢
木岡 清英
1
,
大川 清孝
1
,
針原 重義
1
1大阪市立城北市民病院内科
pp.1305-1307
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902191
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●“抗生物質投与中に出現した下痢”で臨床上問題になるものとして,①偽膜性大腸炎,②MRSA腸炎,③出血性大腸炎,があり,これらは抗生物質起因性大腸炎と呼ばれている.
●抗生物質起因性大腸炎の診断には,①下痢が抗生物質投与に関連すること,②腸炎の存在が確認されること(内視鏡検査),③既知の感染性腸炎や他の炎症性腸疾患の除外,が必要である.
●偽膜性大腸炎およびMRSA腸炎は,診断,治療が遅れると重篤化し,死亡することがある.下痢が出現した場合,迅速に検査を行い,早期診断,早期治療に努めることが重要である.
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