今月の主題 症例にみる血液浄化療法の進歩
病態と血液浄化療法
血液疾患と血液浄化療法
菊池 正夫
1
,
池田 康夫
2
1国家公務員等共済組合連合会立川病院内科
2慶應義塾大学医学部内科
pp.848-852
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902090
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●血液浄化療法により飛躍的に予後が改善された血液疾患は血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)である.その他過粘稠症候群,クリオグロブリン血症などで応用されている.
●TTPの特徴は溶血性貧血,血小板減少症,精神神経症状,発熱,腎障害で,診断には末梢血標本で破砕赤血球の存在の確認が必要である.
●TTPの第一選択の治療は,新鮮凍結血漿を用いた血漿交換療法である.1回血漿交換量,頻度,回数は病勢をよく反映する血小板数,血清LDH値を指標として,個々の症例により異なる.
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