対談 内科診療のあゆみ・2
内分泌疾患の臨床
阿部 好文
1
,
尾形 悦郎
2
1北里大学医学部内分泌代謝内科
2癌研究会附属病院
pp.340-351
発行日 1993年2月10日
Published Date 1993/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901994
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尾形 このシリーズは,内科各領域の過去・現在・未来を語り合うものだということです.内分泌の分野の過去については,阿部先生より私のほうがいくらか詳しいと思いますので,ちょっと発言が多くなるかもしれませんがお許しください.
私が内分泌の領域に入った頃は,ちょうどホルモンが測れ出した時代で,内分泌の専門家といわれるためには,オリジナリティーがあってもなくても,とにかく自分の手でホルモンを測ることができるというのが一番のrequirementだったわけです.ですから,甲状腺の専門家は自分でPBI(protein-bound iodine)を一生懸命測り,副腎の専門家はステロイドやカテコラミンを測った.その頃は,そういうものを自分の手で測ることができる人はいくつかの大学に限られていました.
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