カラーグラフ
内分泌疾患の視診所見—Addison病
尾形 悦郎
1
,
寺山 勇
2
1東大第1内科
2茨城県立中央病院皮膚科
pp.400-401
発行日 1971年4月10日
Published Date 1971/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203563
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Addison病は,副腎原発性の(したがって,下垂体不全に由来しない)病変による,慢性副腎皮質機能不全症であるといえる.副腎皮質病変の本態は,日本では結核が大部分であるが,そのほか,癌転移,真菌症などもその原因としてあげられている.一方,欧米では自己免疫異常によると思われる特発性副腎炎がAddiosn病の主な原因となってきている.特発性副腎炎によるAddison病は,日本での報告は稀であるが,今後,より多く発見されるものと想像される.Addison病の視診は,まず色素沈着の観察につきるといっても良いほど,患者の色素沈着が,この病気の診断のきっかけとなっている.
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