カラーグラフ Oncology Round・24
クリーゼをきたした副甲状腺癌
菅 三知雄
1
,
石垣 宏
2
,
片山 勲
3
1青森県立中央病院・病理
2むつ総合病院・内科
3埼玉医科大学・第1病理
pp.2312-2316
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901908
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副甲状腺(上皮小体)に発生する腫瘍は,良性・悪性にかかわらず,多くはホルモン産生能をもっ機能性腫瘍である.そのため,臨床的には原発性副甲状腺機能亢進症の病像を呈し,しばしば,それが発見の契機となる.また,その予後が腫瘍自体の進展よりも,むしろ副甲状腺機能亢進症による腎不全,急性膵炎,高カルシウム(Ca)血症などによって左右されることも少なくない.今回は,副甲状腺クリーゼ(血清Caの急激な上昇に伴う症候群)を発症して死亡に至った症例を提示する.剖検ではまだ局所のみに限局した副甲状腺癌が発見された.
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