今月の主題 甲状腺疾患—up-to-date
甲状腺中毒症
甲状腺クリーゼ
小出 義信
1
1筑波大学臨床医学系・内科
pp.436-437
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220849
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甲状腺クリーゼは,内分泌領域で最も重篤な救急疾患である.本症の病因,病態生理は未だ不明だが,甲状腺ホルモン過剰により生じた代謝異常に対する各臓器の適応が,なんらかの誘因を引金に,一勢に破綻した状態と理解できる.本症の頻度は抗甲状腺剤の導入以後減少したが,致命率は依然として高い.言うまでもなく,治療の成否は,早期診断と病態生理に即した迅速な治療にかかっている.本稿では,その要点を簡単に述べてみたい.
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