今月の主題 肝硬変から肝細胞癌へ—臨床医の正しい診療のために
肝硬変診断の定石とPitfall
臨床検査からみた肝硬変診断のポイント
為田 靱彦
1
,
小坂 義種
1
1三重大学医学部・臨床検査医学
pp.1534-1537
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901658
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ポイント
1)慢性肝疾患の患者でGOT/GPTが1.0以上,ChEが0.6以下,血小板数10万未満のときは肝硬変の存在が強く示唆される.
2)血液生化学的所見のみによる肝硬変の正診率は約80%であるが,腹部超音波所見を加味すると90%まで向上する.
3)肝硬変のなかには臨床検査所見のみでは診断し得ない症例が10%内外存在し,確定診断には腹腔鏡検査や肝生検が必要である.
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