今月の主題 虚血性心疾患Today
心筋梗塞へのアプローチ
いつ急性心筋梗塞を疑うか
滝澤 明憲
1
1静岡市立静岡病院・循環器科第1科
pp.1178-1179
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901574
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ポイント
1)典型的な心筋梗塞の胸痛は,前胸部の絞められる,押さえられる,焼けつくような感じの苦しさで,不安感,冷汗,嘔気,嘔吐などを伴うことが多い.狭心症より持続は長く,痛みの程度も強い.
2)胸痛の持続は数時間が普通で,30分〜1時間ぐらいで治ることもあるが,「治った」後も軽度の違和感が何時間も残るのが普通である.
3)糖尿病患者や高齢者では,胸痛の程度が軽かったり,まったく訴えない者もある(息苦しい,元気がないなどの訴え).
4)ニトログリセリンの舌下により痛みが軽減することがしばしばみられるが,狭心症のように完全には消失しない.
5)梗塞前狭心症が半数以上で認められる.
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