今月の主題 よくわかる内分泌疾患
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高カルシウム血症とPTHrP
長﨑 光一
1
,
山口 建
1
1国立がんセンター研究所・細胞増殖因子研究部
pp.1982-1984
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901231
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癌患者に見られるさまざまな腫瘍随伴症候群の中で,高カルシウム血症はもっとも頻度が高いもののひとつである.一般に悪性腫瘍に合併した高カルシウム血症の程度は強く,かつ急速に進行し血清カルシウム値が12mg/dlを越えると患者の予後はきわめて不良になり,直接の死因となる.国立がんセンターの集計では癌患者の3.5%,進行癌患者に限れば約10%の症例で10.6mg/dl以上の高カルシウム血症が認められており,癌患者の診療上,非常に重要な病態である.
悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症の多くは,腫瘍から産生された高カルシウム血症惹起因子に由来することが明らかとなり,humoral hypercalcemia of malignancy(HHM)というひとつの疾患単位として認められている.
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