今月の主題 よくわかる内分泌疾患
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抗下垂体抗体
小林 功
1
1群馬大学医学部・臨床検査医学
pp.1976-1977
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901228
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血中抗下垂体抗体の存在が知られるようになったのは,1975年頃からで,Bottazzo一派の報告に始まると考えて異論はないように思われる1).彼らは下垂体前葉細胞(PRL,GH,LH,FSH分泌細胞など)に対する自己抗体を検出し,やがてインスリン依存型糖尿病(IDDM)の16.6%に抗下垂体抗体を認めるという興味ある成績を発表した.
一方,本邦でも最近,抗下垂体抗体は視床下部一下垂体病変に関する症例報告にしばしばみられる検査項目になりつつある(ただし保険適用にはなっていない).このような背景には杉浦らの抗下垂体抗体測定法の開発2,3)がある.
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