トピックス
抗インスリン抗体と抗インスリン受容体抗体
大森 安恵
1
1東女医大糖尿病センター
pp.760
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203423
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抗インスリン抗体も,抗インスリン受容体抗体も,ともに糖尿病と深い関係をもっている.抗インスリン抗体には,糖尿病の治療のために注射したインスリンが抗原となってできた抗体と,自己免疫症候群としてのインスリン抗体とがある.
抗インスリン抗体は正常者には存在しない.したがって,インスリン注射を行っていないのに抗インスリン抗体が存在することは,インスリン自己免疫症候群1)であるか,過去にインスリン注射を行ったことの既往があることを示すものである.これは抗体法で免疫反応性インスリン(IRI)の検査を行う際,異常高値をとるものである.
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