今月の主題 よくわかる内分泌疾患
内分泌疾患のスクリーニング検査から鑑別診断まで
正しい甲状腺の触診のしかた
小原 孝男
1
1東京女子医科大学・内分泌疾患総合医療センター・外科
pp.1891-1893
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901208
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甲状腺検査の基本は触診である.甲状腺疾患の患者の多くは,触診によってはじめて見つけだされる.とくに甲状腺腫瘍は大部分が無症状であり,悪性でも進行癌でないと症状が出ない.無症状のうちに甲状腺癌を見つけだすには一般医師の頸部触診に頼るしかない.甲状腺機能異常を起こすバセドウ病や橋本病にしても,腫大した甲状腺を触れてはじめてその診断を思いつくことがある.甲状腺の触診技術に習熟すると,その所見だけからどの甲状腺疾患であるか,診断を予測することが大体できる.
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