今月の主題 内分泌疾患の新たな展開
画像診断
甲状腺結節
小原 孝男
1
,
藤本 吉秀
1
1東京女子医科大学内分泌センター・外科
pp.424-427
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219659
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甲状腺結節の画像診断の目的とその活用
今日,各種の画像診断法が画期的な進歩をとげており,それらによって個々の甲状腺結節の形態的特徴がかなり細部まで術前に把握できるようになっている.
甲状腺結節の画像診断の目的を整理してみると,①腺腫や腺腫様甲状腺腫であって当面強いて治療の対象としなくてもよい結節と,癌またはその疑いのある結節とを鑑別する,②甲状腺悪性腫瘍では病理組織型ごとに病態が甚だしく異なり治療方針が違うので,癌とすればどの病理組織型のものであるかを推定する,③特に進行癌の場合,果たして手術で摘除が可能であるかどうかの判定や手術方針の決定のために,隣接臓器への浸潤状況や転移の状況を知る,この3点にまとめられる.
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