今月の主題 大腸疾患診療の新時代
大腸疾患診療:現在から近未来まで
大腸外科の近未来への動向
雨宮 厚
1
,
笹壁 弘嗣
2
1湘南鎌倉病院・外科
2徳洲会千葉病院・外科
pp.1610-1612
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901063
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ポイント
1)悪性疾患
進行度分類:癌のbiologyまで考慮したより正確な分類法の確立
診断:微小転移検出のためのより鋭敏な診断法の開発
治療:QOLを重視した機能温存・縮小手術の適応拡大,補助化学・放射線療法の積極的併用,再発に対する効果的な治療の模索
予防:食餌療法による一次予防の可能性の検討,ハイリスク患者のスクリーニングによる二次予防の検討
2)炎症性疾患
憩室炎:経皮的膿瘍ドレナージ,一期的切除の安全性の証明
潰瘍性大腸炎:括約筋温存手術手技の確立
クローン氏病:二次合併症発症前の早期手術の良否検討
3)外傷:鋭的外傷の一期的縫合の安全性確認
4)機能疾患:大腸切除の適応となる慢性便秘疾患の的確な選択
5)外科手術学:腹腔鏡的大腸切除,レーザーによる焼灼切除,吻合器の改良,吻合不全の予防
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