講座 図解病態のしくみ 膠原病・11
膠原病周辺疾患—ベーチェット病
平野 隆雄
1
,
坂井 慶子
2
,
稗田 正志
2
1順天堂大学医学部・膠原病内科
2都立松沢病院・内科
pp.1466-1473
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901028
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1937年,トルコイスタンブール大学皮膚科のH. Behçet博士より,口腔粘膜,眼,外陰部を中心とする全身諸臓器に炎症が反復して起こる疾患が報告されたが,以来,この疾病はベーチェット症候群,ベーチェット病と呼ばれるようになった,わが国では1924年,重田らが報告した1例がその最初であるが1),この疾患が注目されるようになってから,トルコ,イタリアをはじめとして,地中海沿岸諸国,中近東などの同緯度地域に発生することが多いとされている(図1).今回はベーチェット病の臨床像,治療などを中心に紹介したい.
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