今月の主題 心不全へのアプローチ
慢性心不全の診断と重症度評価
症状から
西永 正典
1
,
島田 和幸
2
1高知医科大学・老年病科
2自治医科大学・循環器内科
pp.1348-1349
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900996
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心不全の症状には,息切れや呼吸困難,起坐呼吸,咳,痰に加えて,全身倦怠感,浮腫,嘔気・嘔吐などがある.しかしながら,これらの症状はいずれも心不全に特異的なものではなく,呼吸器疾患や腎疾患など,他の疾患と鑑別を要する.また,心不全には左心不全と右心不全があり,左心不全症状には息切れ,呼吸困難が,右心不全には浮腫が特徴的である.
これらの症状から心不全を正しく診断するためには,理学的所見や胸部X線写真などを含めた総合的な診断が必要であるが,この中で,臨床症状は鑑別診断を行うにあたって重要であることはいうまでもない.
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