今月の主題 糖尿病診療の実際
血糖コントロールのために
IDDMの血糖コントロールのアルゴリズム
河盛 隆造
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.792-794
発行日 1991年5月10日
Published Date 1991/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900861
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
1)すべてのIDDMで,24時間にわたるインスリン基礎分泌と,毎食後のインスリン追加分泌を代替すべく,basal bolus4回注射法が必須といえる.
2)血糖応答反応,血漿ケトン体などのモニターにより,投与インスリン効果の過不足を絶えずチェックしなければならない.
3)厳格な血糖制御を維持すれば,インスリン抵抗性が消失し,インスリン需要量が減少する.
4)併発症(とくに感染症,身体的・精神的ストレスなど)やステロイド剤の併用時などでは,インスリン抵抗性が強まり,インスリン需要量が著増する.
5)SMBGに基づくインスリン投与量変換のアルゴリズムを有効に活用するには,血糖応答反応を動揺させる諸因子のrule outが必要である.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.