今月の主題 アレルギー疾患診療の実際
治療の基本
アレルギー性疾患患者に対する心理療法—アプローチの仕方とその有効性
吾郷 晋浩
1
1国立精神・神経センター精神保健研究所・心身医学研究部
pp.288-290
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900719
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代表的なアレルギー性疾患といわれている気管支喘息,アレルギー性鼻炎,蕁麻疹などのなかには,その発症と経過を身体面からだけではなく,心理・社会面からも検討していくと,その臨床症状の消長が病因アレルゲンの吸入または摂取の有無だけによっているものではないことが明らかになる症例が少なくない.
そのような症例には,その発症と経過に関与している心理・社会的因子に対しても配慮した治療,すなわち心身医学的な治療を行わなければ,アレルギー学的な治療のみでは予想されただけの治療効果をあげることができない場合が多い.
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