増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
その他の疾患
106.熱射病
大村 昭人
1
1帝京大学溝口病院・麻酔科
pp.2019
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900523
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発汗による気化熱,血管拡張による熱の放散などの体温降下機構が熱産生充進(運動,労作),高温,多湿の環境に対処できなくなり,著しい体温上昇(40℃以上),意識混濁,昏睡などの中枢神経症状を呈する状態を熱射病(heat stroke)と呼び,速やかな治療がなされなければ,重篤な後遺症,死亡をきたしうる.高齢者,乳児,全身疾患とくに循環器疾患などを有する患者では,労作がなくても起こる.
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