増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
45.発熱
根岸 昌功
1
1東京都立駒込病院・感染症科
pp.1820-1821
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900462
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小児では,急性脳症や熱性痙攣が発熱のために起こることがあるが,成人では発熱が単独でエマージェンシーの対象になることはほとんどない.しかし,消耗性疾患患者や高齢者で起こりやすい組織のカタボリズム,脱水は発熱によってひき起こされることがある.これらは全身の衰弱やうっ血性心不全などの原因にもなりかねず,早急に処置しなければならない.したがって,発熱患者を診療するときは,まず発熱と全身状態の評価を行い,これらに対する処置をし,次に発熱原因の追求をする.その結果に基づいて原因疾患の治療をするのが最終目標である.
内科エマージェンシーとして緊急に改善しなければならないものは,発熱,カタボリズム,脱水,患者の自覚症状(苦痛)である.
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