今月の主題 内科エマージェンシー
症状からみた内科エマージェンシー
発熱
根岸 昌功
1
1東京都立駒込病院・感染症科
pp.1164-1165
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222557
- 有料閲覧
- 文献概要
発熱が単独でエマージェンシーの対象になることはほとんどない.小児では,発熱による急性脳症や痙攣の出現することもあるが,成人ではきわめて稀である.しかし,発熱は患者に不快感をもたらすばかりでなく,とくに消耗の激しい疾患にかかっている患者には直接的な不利益をも生む.発熱による組織のカタボリズムや脱水は,全身症状の悪化やうっ血性心不全をひき起こすことがあり,早期に発熱原因の解明をし,原因の除去をする必要がある.また,同時に,原因のいかんにかかわらず,発熱そのものの解消と脱水の改善など対症療法が重要である.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.