増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
40.急性腹痛
篠崎 伸明
1
1湘南鎌倉病院・外科
pp.1802-1805
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900457
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急性腹痛は,救急疾患では最も多い症状の1つである.急性腹痛は時にその原因疾患が致命的であったり,またしばしば外科的治療を要するものであることがあるので,安易に鎮痛剤を投与して時間を費やすことなく,早急に治療方針を立てる必要がある.とりわけ,外科的治療を要する,いわゆる急性腹症の予後は,発症から的確な治療が行われるまでの時間に左右されるので,迅速かつ合理的な病歴聴取,身体所見,検査を行い,急性腹症か否かを決定しなくてはならない.また大切なことは,急性腹症の場合,術前の質的診断にこだわることによって手術のタイミングを逸しないことである.
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