今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療
トピックス
non-Q心筋梗塞
有馬 新一
1
,
田中 弘允
1
1鹿児島大学医学部・第1内科
pp.136-137
発行日 1990年1月10日
Published Date 1990/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900042
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Q波心筋梗塞(QMI)あるいはnon-Q波心筋梗塞(NQMI)は,多くの場合それぞれ貫壁性心筋梗塞(TMI)および非貫壁性心筋梗塞・心内膜下梗塞(NTMI)に対応するものとして使われている.しかしTMIやNTMIは病理学的根拠を必要とする用語であり,QMIやNQMIと厳密に対応するものではないとして,Spodick1)は孔子の言葉を引用して,QMIやS-Tinfarct(NQMI)を心電図上の分類に限って使用するように強く戒めている.以降も用語に関する論議はくり返されているが,この間QMI対NQMI,TMI対NTMIの間の異同についての知見が多数報告され,それぞれ心筋梗塞における独立したclinical entityとして認められてきた.本稿では,NQMIの診断,臨床像,治療についての最近の動向を概説する.
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