今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療
合併症に対する治療
心不全
早崎 和也
1
1済生会熊本病院・循環器科
pp.77-83
発行日 1990年1月10日
Published Date 1990/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900024
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急性心筋梗塞の救命率は著しく向上しているが,その主な原因は,不整脈死が減少し,心不全に対する治療がより確立されたことによる.
急性心筋梗塞の心不全合併率は23〜50%といわれているが,Killip分類(表1)でみると,その頻度は,Killip I 33〜64%,II 18〜38%,III 6〜10%,IV8〜19%程度であるので,軽〜中等度の心不全が合併する頻度は20%前後,高度の心不全合併は10%,死亡率では,前者で15%,後者で20%程度である1〜3).心不全は発症より数時間から数日と,不整脈よりやや遅れて出現することが多いが,その兆しは早いことが多い.
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