特集 消化器症候への実践的アプローチ
口腔および上部消化管
のどのつかえ感(球感覚)—まずは症候性咽喉頭異常感症を疑う
鈴木 賢二
1
1医療法人尚豊会みたき総合病院耳鼻咽喉科
キーワード:
症候性咽喉頭異常感症
,
真性咽喉頭異常感症
,
球感覚
,
局所的症候と全身的症候
Keyword:
症候性咽喉頭異常感症
,
真性咽喉頭異常感症
,
球感覚
,
局所的症候と全身的症候
pp.2092-2095
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229863
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Point
◎のどのつかえ感は,耳鼻咽喉科領域では咽喉頭異常感症と呼ばれ,内科領域では球感覚またはヒステリー球,ヒステリー球症候群と呼ばれる.
◎局所的あるいは全身的症候に起因する症候性咽喉頭異常感症と,器質的異常を認めない真性咽喉頭異常感症がある.
◎症候性咽喉頭異常感症では原因疾患を確実にとらえ,しっかり治療するが,特に癌を看過してはならない.
◎真性咽喉頭異常感症では精神的要因が大きいので,十分な傾聴と説明で不安を取り除き,抗不安薬や抗うつ薬の使用は最小限とする.半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)や柴朴湯(さいぼくとう),または麦門冬湯(ばくもんどうとう)といった漢方薬が有用なこともある.
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