特集 その知見は臨床を変える?—エキスパートが解説! 内科における最新論文
感染症
梅毒をリプライズ—あたらしい「治療」と「予防」
平井 由児
1
1東京医科大学八王子医療センター感染症科・感染制御部
キーワード:
梅毒
,
ベンザチンペニシリン筋肉注射製剤
,
BPG
,
DoxyPEP
,
ドキシサイクリン
Keyword:
梅毒
,
ベンザチンペニシリン筋肉注射製剤
,
BPG
,
DoxyPEP
,
ドキシサイクリン
pp.64-68
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229368
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Point
◎梅毒は,陰部潰瘍やバラ疹などの典型的症状だけでなく,扁桃炎,脱毛,眩暈,胃部不快感など多彩な症状から「偽装の達人」とも呼ばれる.
◎従来のペニシリン内服治療のほかに,ベンザチンペニシリン筋肉注射製剤(ステルイズ®)により世界標準の治療が可能となった.
◎病期に応じた治療後のフォローアップ期間で非トレポネーマ検査(RPR)を評価し,初診時RPR≦1/2(自動化法)となれば治癒と判断できる.
◎コンドームは梅毒に限定しないユニバーサルな性感染症の予防法である.
◎HIV予防内服(PrEP)使用者とPLWH(people living with HIV)を対象としたドキシサイクリンの梅毒を含む性感染症予防(DoxyPEP)が報告されている.
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