特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!
実践ケーススタディ よく遭遇する皮膚の困りゴト
発熱と発疹—下腿発赤に出現した紫斑や水疱
白築 理恵
1
,
山﨑 修
1
1島根大学医学部皮膚科学講座
pp.2089-2092
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229279
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症例情報 70代女性.施設入所中であり,2型糖尿病で内服治療中である.当院初診の3日前に左下腿の発赤が出現し,同日嘱託医により蜂窩織炎と診断され,抗菌薬の内服が開始された.治療開始後,左下腿の発赤は改善せず,紫斑や水疱が出現し,疼痛も増強したため,壊死性筋膜炎が疑われて当院を紹介受診した(図1).
初診時臨床所見:JCS(Japan Coma Scale)0,体温39.2℃,血圧94/56mmHg,心拍数92回/分.
血液検査 WBC 17,350/μL(Neuro 86.0%),Hb 8.1g/dL,PLT 21.0×104/μL,AST 28IU/L,ALT 22IU/L,Cr 0.78mg/dL,BUN 11.7mg/dL,Na 129mEq/L,K 4.5mEq/L,CK 80IU/L,CRP 12.5mg/dL,PCT 0.12ng/mL,血糖76mg/dL,HbA1c 5.4%,ASO 29IU/mL.
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