特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!
実践ケーススタディ よく遭遇する皮膚の困りゴト
水疱が出現した—手掌足底がガサガサ赤くなって膿をもってきた
古田 淳一
1
1筑波大学医学医療系医療情報マネジメント学
pp.2064-2068
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229271
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症例情報 40代女性.30代から手が荒れやすく,かかりつけ医が手湿疹としてステロイド外用薬で治療し,軽快していた.昨年から手掌の紅斑が広範囲となって過角化と膿疱を伴い,足底にも角化性紅斑を生じるようになった(図1).いずれも痛痒さを伴い,特に膿疱のできはじめに強く感じる.また,前胸部や臀部の広い範囲に痛みがあり,身体を動かすのがつらくなってきた.
検査値 CRP:1.5mg/dL,ASO・RF・抗CCP抗体・抗核抗体:陰性
画像所見 骨シンチグラフィー:胸鎖関節,胸肋関節,仙腸関節に異常集積(図2),骨盤MRI:仙腸関節付近の仙骨に高信号域〔冠状断,short TI inversion recovery(STIR)〕(図3)
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