オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・98
“発熱+下腿の発赤”をみたら
當山 磨貴子
1
,
知花 なおみ
1
,
徳田 安春
,
仲里 信彦
,
鈴木 智晴
,
佐藤 直行
2
1地方独立行政法人 那覇市立病院 内科
2社会医療法人かりゆし会ハートライフ病院 総合内科
pp.320-323
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350030320
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
CASE
患者:70代、女性。
主訴:発熱と下腿の発赤。
現病歴:X-16日、38.5℃の発熱、2週間続く両膝関節痛と数日前からの足のむくみを主訴に、急病センターを受診した。ER(救急救命室)では蜂窩織炎の診断でセファクロルが処方され、外来フォローとなった。その2日後の外来受診時に症状は改善していたが、下腿に新たな皮疹を認めたため、皮膚科へコンサルトし、感染に伴う結節性紅斑の診断でステロイド外用薬が処方され、皮膚科の外来予約を取って帰宅となった。
X-7日、皮膚科受診時に下腿の発赤と腫脹が持続していたため皮膚生検が実施され、また微熱が持続していたことから内科へコンサルトされた。先行する感冒症状や体重減少、盗汗はなく、内科での採血で炎症反応は軽度高値であったものの、尿検査や胸部X線で異常所見なく、血液培養検査を提出して外来フォローとなった。
X日、内科受診。37℃前半の微熱が持続しており、下腿の発赤も残存していたため、精査加療のため入院となった。
既往歴・併存症:高血圧症、60代;悪性リンパ腫自己幹細胞移植後に寛解、膀胱脱手術、左大腿骨骨折。
内服薬:アムロジピン5mg(1錠)/日。
生活歴:飲酒なし、喫煙なし。パート業。
アレルギー歴:薬剤なし、食品なし。

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.