連載 事例から学ぶ 糖尿病のコーチングマインド・2
承認〜『承認』から始める〜
佐藤 文彦
1
,
金子 由梨
2
,
石井 均
3
1Basical Health株式会社
2済生会西条病院内科
3奈良県立医科大学・患者関係学講座
pp.1729-1733
発行日 2023年9月10日
Published Date 2023/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229152
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症例提示
50代前半男性,1型糖尿病,トラック運転手(身長175cm)
病歴:30代半ばに1型糖尿病と診断されたときから,インスリン頻回療法開始となった.しかし,当初より自己注射や通院自体の実行度が低く,HbA1c高値が続いていた.独り暮らしで,食事は不規則.マヨネーズをたくさんかけたり,清涼飲料水を3L飲んだり,甘いものを好きなだけ食べたりして,1日3000kcal程度と過剰にエネルギー摂取をしていた.
しかしながら,毎回外来では,インスリン注射の打ち忘れはないと回答.低血糖になると仕事に支障が出るので,インスリン量は増やしたくないとのこと.このため,HbA1c 12〜15%程度で推移.ただ,体重が60kg弱と,発症時より10kg以上減ってしまっている.
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