連載 続・ケースレポートを書こう! “論文の軸の設定”トレーニング・10
甲状腺クリーゼによる心停止をきたした23歳男性〜ある疾患の新規な症状・所見・経過〜
中嶋 裕
1,2
,
見坂 恒明
3,4
1山口県立総合医療センターへき地医療支援部
2公益社団法人地域医療振興協会とくぢ診療所
3兵庫県立丹波医療センター地域医療教育センター
4神戸大学大学院医学研究科医学教育学分野地域医療支援学部門
pp.2068-2071
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228573
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今回は,ケースレポートにできる症例(①ある疾患の新規な症状・所見・経過,②ある薬剤の新規な副作用・薬剤相互作用,③2つの疾患間に予想外の関連性,④ある疾患の新規な診断方法,⑤ある疾患の新規な治療方法,予想外の治療効果,⑥稀もしくは新規の病気・病原体)のうち,①に該当する症例を提示する.なお,①であるものの“論文の軸の設定”において,比較的ありうる症例からの臨床面での重要性を出した症例であり,必ずしも新規性がそれほどまでに高くはない.そういった場合にどう論文にするかを学んでほしい症例となる.
では,次の症例提示1)を読んで,第1新規性,第2新規性(または臨床的有用性)について考えてみよう.
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