Japanese
English
第1土曜特集 喘息の発症メカニズムと治療・管理
診断と治療・管理
咳嗽と喀痰への対処
The treatment strategy for cough and sputum
原 悠
1
,
金子 猛
1
Yu HARA
1
,
Takeshi KANEKO
1
1横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学
キーワード:
咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019
,
咳嗽の適正化障害
,
CHS(chronic hypersensitivity syndrome)
,
transient receptor potential(TRP)
,
unexplained chronic cough(UCC)
,
P2X3受容体拮抗薬
Keyword:
咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019
,
咳嗽の適正化障害
,
CHS(chronic hypersensitivity syndrome)
,
transient receptor potential(TRP)
,
unexplained chronic cough(UCC)
,
P2X3受容体拮抗薬
pp.119-124
発行日 2022年4月2日
Published Date 2022/4/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28101119
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咳嗽は,本来気道に貯留した分泌物や異物を気道外に排除するための生体防御反応であり,その持続期間により原因と対処方法も異なる.日本呼吸器学会の『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』では,狭義の遷延性・慢性咳嗽の各原因疾患に特徴的な病歴と診断的治療薬を示しており,鑑別を進めるうえで参考となる.同時に,“咳嗽の適正化障害” の是正という観点での咳嗽への対処も重要である.一方,喀痰とは,“下気道から気道外に喀出された気道分泌物の総称” と定義されており,その治療の基本は症状の背景にある病態や原因疾患を理解し,これらに対する特異的な治療を行うことである.また,対症療法としての喀痰調整薬には作用や効果に違いがあるため,喀痰の性状や原因疾患の病態に基づいて喀痰調整薬を適切に使い分けることで,喀痰症状の改善が期待できる.
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