連載 主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・8
疾患別リハビリ・運動療法の実際
慢性閉塞性肺疾患(COPD):運動耐容能向上の方法
上月 正博
1,2
1山形県立保健医療大学
2東北大学
pp.752-758
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228233
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わが国では慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の原因の90%以上が喫煙によるものである.ニコチンなどの有害物質が長期にわたって肺を刺激すると,肺胞の壁が破壊されて弾力がなくなり(肺気腫),空気をうまく吐き出せなくなる.また,細い気管支は炎症を起こし(細気管支炎),咳や痰が多くなって,内腔が狭くなり,空気の流れが悪くなる.わが国では70歳以上の6人に1人がCOPDと推測されており,肺機能の低下とともに日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)が低下する.
今回から2回にわたり,COPDのリハビリテーション(以下,リハビリ)について述べる.初回はCOPD患者での運動耐容能向上の方法について解説したい.
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