特集 腎疾患—エキスパートへの質問で学ぶ診療のキホンと最新情報
水・電解質
カリウム摂取低下は高血圧を引き起こす? その機序を教えてください.またミネラルコルチコイド受容体の多彩な作用について最新の知見を教えてください
柴田 茂
1
1帝京大学医学部内科学講座腎臓内科
キーワード:
Na-Cl共輸送体
,
NCC
,
アルドステロン・パラドックス
,
pendrin
,
FIDELIO-DKD
Keyword:
Na-Cl共輸送体
,
NCC
,
アルドステロン・パラドックス
,
pendrin
,
FIDELIO-DKD
pp.1610-1614
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227814
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎1日のカリウム(K)摂取量と高血圧や心血管イベント発症の間には負の相関関係がある.
◎K摂取低下に伴う血圧の上昇には,遠位尿細管に発現するNa-Cl共輸送体の関与が報告されている.
◎ミネラルコルチコイド受容体(MR)の電解質作用には食塩の再吸収とK排泄があり,両者のバランスは遠位尿細管と集合管の協調的作用により調節されている.
◎MRの負の作用として心血管疾患や慢性腎臓病の進展作用があり,臨床研究からMR拮抗薬の臓器保護作用が明らかにされている.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.