高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧治療の現状 ミネラルコルチコイド受容体阻害の新展開
武田 仁勇
1
,
米田 隆
,
唐島 成宙
1金沢大学 大学院臓器機能制御学
キーワード:
高アルドステロン症
,
高血圧
,
メタボリックシンドローム
,
Eplerenone
,
慢性腎臓病
Keyword:
Hyperaldosteronism
,
Hypertension
,
Metabolic Syndrome
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Eplerenone
pp.448-452
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124047
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ミネラルコルチコイド受容体(MR)は腎臓や大腸などの上皮細胞以外に、脳、心臓、血管や脂肪組織といった非上皮系の組織にも幅広く存在しているため、MR阻害薬による効果として降圧以外に心、腎、血管系への臓器保護作用があげられる。日本では2007年から新たな降圧薬として臨床に用いられ、原発性アルドステロン症や治療抵抗性高血圧、食塩感受性高血圧などにとくに有効である。MR阻害薬は降圧や臓器保護作用以外に抗糖尿病作用を有し、また動脈硬化進展予防、メタボリックシンドロームに対しても有効である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010