特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
巻頭トピックス
選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の使い方
西本 光宏
1,2
,
下澤 達雄
3
1国際医療福祉大学三田病院腎臓高血圧内科
2東京大学先端科学技術研究センター臨床エピジェネティクス寄付研究部門
3国際医療福祉大学大学院医学系研究科
キーワード:
食塩感受性高血圧
,
ミネラルコルチコイド受容体
,
糖尿病性腎症
Keyword:
食塩感受性高血圧
,
ミネラルコルチコイド受容体
,
糖尿病性腎症
pp.363-366
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_363
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Summary
・ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬は優れた心・腎保護作用をもち,生命予後改善効果が示されている.
・標準治療であるRA系阻害薬に抵抗性の腎障害,高血圧症例に有効である.
・高アルドステロン血症の高血圧のみならず,高食塩摂取・低アルドステロンの難治性高血圧にもよい適応があることが基礎研究~臨床研究レベルで示されている.
・従来使用されてきたspironolactone,eplerenoneはそれぞれに制限があった.
・従来のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の欠点を克服し,糖尿病性腎症にも使用可能な新規薬剤が登場しつつある.従来薬より適応が広くなり,より恩恵を受ける患者が増えることが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2020