連載 ここが知りたい! 欲張り神経病巣診断・1【新連載】
総論(前編)
難波 雄亮
1,2
1亀田京橋クリニック
2亀田総合病院神経内科
pp.719-725
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227606
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どんな疾患を診断するときも共通の考え方があります.それは「一元的に症状を説明できる疾患を考える」ことです.そして診断につなげるために重要な要素が,病歴聴取と診察になります.神経疾患を診断する場合,私の師匠である福武敏夫先生(亀田総合病院神経内科部長)が常々話されるように,神経診察の占める割合は病歴聴取80〜90%・神経診察10〜20%と言われています.病歴聴取と神経診察で予想される疾患を,血液検査・生理検査・画像検査を実施し絞りこんでいきます.
神経診察はやみくもに実施するのではなく,「狙いを定めて」診断をつけるために実施します.私達神経内科医もすべての神経診察を実施するのではなく,特定の診察手技を中心に実施しています.慣れるまでは網羅的に実施するのが良いでしょう.ただ,おおざっぱに実施することも重要ですので,そのテクニックを記載していきます.コツさえつかめば,一般内科の先生も上手く診断にたどり着くことが可能です!
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