特集 皮疹はこう見る,こう表現する
よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する
〈悪性腫瘍〉
基底細胞癌
岸 晶子
1
1虎の門病院皮膚科
キーワード:
PTCH1遺伝子
,
潰瘍
,
樹枝状血管
,
大型青灰色卵円形胞巣
,
葉状領域
Keyword:
PTCH1遺伝子
,
潰瘍
,
樹枝状血管
,
大型青灰色卵円形胞巣
,
葉状領域
pp.1958-1959
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227268
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▶疾患の概要
基底細胞癌(basal cell carcinoma:BCC)は,毛芽細胞に分化した腫瘍細胞で構成される悪性腫瘍である.本邦で最も頻度の高い皮膚悪性腫瘍で,転移はきわめて稀だが局所破壊傾向は強く,70歳以上の高齢者に多い.PTCH1遺伝子の変異を特徴とし基底細胞母斑症候群患者に多発する.臨床像は結節型,表在型,斑状強皮症型に大別される.結節型が最も頻度が高く,顔面,特に正中付近の鼻,下眼瞼,上口唇に多く見られる.次に多いのは表在型で,体幹に好発する.
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