特集 TPOで読み解く心電図
背景から考える
肺高血圧症の心電図変化にはどのようなものがあるか?
荒井 弘侑
1
,
古川 明日香
1
,
田村 雄一
1
1国際医療福祉大学三田病院肺高血圧症センター
pp.494-497
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226091
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Point
◎肺高血圧症に特徴的な心電図所見は,右心負荷所見である.右心負荷所見は,①右室肥大所見,②右房負荷所見,③右室負荷所見に大別され,なかでも①右室肥大所見が重要である.
◎右室負荷所見を正確に理解し,急性肺血栓塞栓症に代表される急性右心負荷所見と,肺高血圧症などの慢性右心圧負荷所見を心電図で見分ける.
◎肺動脈性肺高血圧症や慢性血栓塞栓性肺高血圧症では,治療により肺動脈圧の低下が得られれば心電図上の右心負荷所見が軽快するため,経時的な心電図による観察は重要である.
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