書評
—平島 修,志水太郎,和足孝之 編—《ジェネラリストBOOKS》—身体診察 免許皆伝—目的別フィジカルの取り方 伝授します
黒川 清
1
1東大
pp.235
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225332
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誰でも健康でいたい,病気にはなりたくない.だから,患者が診察を受けに来たのには何かの理由がある.これが医師と患者とのかかわり方だ.
患者を「診る」ことは,初診時の全身の第一印象をみて,会話し(問診),ちょっと丁寧な観察(診察)から始まる.なぜ患者が来院したのか,何が起こりつつあるのか,頭が回転し始める.外来,入院,救急などで,患者を観察し,話を聞きながら状況判断し,すぐに対応するべきことなどを検討しながら推論や仮説を設定,対応し,身体診察を行い,次の選択肢や指示を出さなくてはいけない.特に時間的制限の高い救急やインテンシブ・ケアでは,診療のプロセスが凝縮されている.これらのプロセスこそが臨床の醍醐味だ.
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