書評
「こんなときオスラー 『平静の心』を求めて」—平島 修,徳田安春,山中克郎【著】
志水 太郎
1
1獨協医科大学医学部総合診療医学
pp.1089
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201408
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本書は医学書院『総合診療』誌の同名の連載の単行本化である。近代医学・医学教育の先駆者であり,ジョンズ・ホプキンズを創設した“Big 4”の1人でもあるウィリアム・オスラー医師の言葉には,年代を感じさせない貫通力がある。オスラー先生のきら星のような名言の数々は,臨床や後輩指導のさまざまな現場に直面したときにこそ「ハッ」と思い出され,あらためて胸に刺さるものが多い。本書の魅力を語るには,やはり書中のオスラー先生の言葉を記載することがベストだろう。
平静の心:「穏やかな平静の心を得るために,第一に必要なものは,周囲の人達に多くを期待しないことである。(中略)仲間の人間に対して,限りない忍耐と絶えざる思いやりの心を持つ必要がある」(p.3)
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.