書評
—丹波嘉一郎・大中俊宏 監訳—Pallium Canada 緩和ケアポケットブック—(原著:Pallium Palliative Pocketbook, 2nd ed)
山中 克郎
1
1諏訪中央病院総合内科
pp.2259
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225259
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監訳者の大中俊宏先生と諏訪中央病院で一緒に働いたことがあります.患者に優しいばかりではなく,医療スタッフや他科の医師にも誠実に対応される姿を見て,全国から講演に招聘される人気の秘密がわかりました.
本書を手にとってまず思うのは,表紙のデザインがおしゃれです.様々な色が融合しているのはチーム医療を象徴しているそうです.緩和ケアのシンボルであるオレンジ色の風船に黄色と緑色が混じり合っているようにも見えます.本書の原型は20年前にでき,2008年にはカナダ国内の標準化された緩和ケアマニュアルとなりました.セミブラインド制の査読を用いている点がユニークです.査読者の名前は公開されていますが,誰がどのような査読のフィードバックをしたか著者には知らせないというものです.この方法により本書の信頼性を高めています.
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